
社用車で事故が起きてしまったら誰の責任?対応と対策について
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安全運転管理
安全運転管理
12月は、急な積雪や、路面と凍結と気象要因の他、日の入りが早く、日の出が遅いためどうしても薄暗い中での運転も多くなり、1年の中で最も事故が増える月です。今回のコラムでは、冬季の車両利用についてどのような事に注意し、備えておく事が必要かについて書きたいと思います。
冬の運転では、そのほかの季節と比べどのような危険があるか、まずは考えてみたいと思います。
路面の凍結
こちらは一番想像しやすい内容かと思います。路面の凍結です。ただ、凍結にも種類があり、積雪が踏み固められて出来る「圧雪アイスバーン」雨などが凍り出来る「ブラックアイスバーン」スタッドレス走行により、雪の水分が失われ、薄く氷が張る「ミラーアイスバーン」などがあります。通常の路面と非常に見分けがつきにくい場合が多いので、注意が必要です。
車内環境の変化
冬場は車内で暖房を利用するため、内窓の曇りの発生による視界不良や、暖かい環境での睡魔などにも気を付ける必要があります。
大雪などの異常状況発生の可能性
大雪による通行止めなどもニュースで目にすることがあります。走行上注意が必要な事はもちろんですが、大規模な通行止め、交通渋滞による車内での足止めが発生する事もあります。こうした危険のあるルートを選択しない事が重要ですが、万が一そういった状況になってしまった場合でも、対処法を身に着けておく必要があります。
冬季の運転において、路面状況の把握や、運行経路の選択は大前提ですが、それでも運転が必要な場合、どのようなことに注意をして運転するべきなのでしょうか?まず、一つ目が、車両の運転方法「操作」です。冬季期間における運転の注意点はどのようなものが考えられるでしょうか。
まずは、急発進、急ブレーキにならないような運転を心がけることが重要です。そのために最も重要なのが、車間距離です。実はこの車間距離の問題は、社会的にも問題になっており、2020年から車間距離不保持の罰則も設立されています。適切な車間距離は思っているよりも長いので、しっかり意識して運転する事が必要です。特に高速道路では前の車と100m以上は車間距離を取るようにしましょう。
また、ブレーキに頼り過ぎない運転も重要です。下り坂ではローギアを使用し、エンジンブレーキを利用し、上り坂はハイギアで一気に登りきる事が必要になります。
そして、万が一、タイヤがスタッグしてしまった場合は、慌てずに対処しましょう。スタッグしているタイヤの周りの雪、水分を取り除く事で抜け出せることがあります。また、スタッグしてしまった時用にゴムマットや、新聞紙などを携行しておくことで万が一の対処に備えましょう。
車両の装備についても見直しましょう。
まず、スタッドレスタイヤの装着は冬季の走行におけるもっとも認知されている装備かと思います。降雪地帯でなくても路面凍結は起こる可能性があるので、冬季は必ずスタッドレスタイヤを装着しましょう。また、2018年からはチェーン規制も設けられており、一定の条件化での走行において、スタッドレスに加えチェーンの装着も義務化されています。
また、冬の運転では周囲が薄暗く、走行車線などが見にくくなります。一般的には、白い光よりも黄色がかった色味のライトの方が視認性が向上するため、フォグライトを使用する事をおすすめします。もしフォグライトが装着されていない車両の場合は、ヘッドライトの光量、色を変更すると安全性が増します。視認性を重視する場合は、4,000K(ケルビン)前後のものを選ぶと良いでしょう。
そして、毎年痛ましい事故も起きていますが、降雪時、エンジンを掛けた状態での車内待機にも気を付けなくてはなりません。通常車からでる排気ガスはマフラーから排出されますが、積雪によりマフラーの出口がふさがる事で、排気ガスが車内に逆流し、一酸化炭素中毒を起こしてしまう事があります。降雪地域での車両利用においては、最悪の場合も想定し、車の周りの雪をどかせるスコップなども常備しておく必要があります。
車両の運転には常に細心の注意を払う必要がありますが、特に冬場の運転が危険であるという事が改めて分かりました。とはいえ、業務で車両を利用する必要がある事がほとんどかと思います。企業として従業員の安全のためにどのような事が出来るでしょうか。
車両管理義務の中には従業員への教育項目があるため、実施している企業様がほとんどだとは思いますが、今一度、冬季の運転に関する指導について、実施タイミングは適切か、内容は純分かなどを検討し、実施していく事が重要だと考えます。
安全運転管理者は、様々な状況に対し、運行予定から危険をあらかじめ察知する必要があります。午後から大雪予報だが、遅くまで運行予定になっている車両は無いか?降雪地域に出張を予定している車両は無いかなど、状況を把握するとともに場合によっては運転の中止指示など、適切な案内を掛けましょう。
また、冬季の車両利用における装備は十分かも確認しましょう。装備だけでなく、タイヤの空気圧点検、灯火類の確認など、日常点検も重要になってきます。
車両の利用が必要な企業にとって、ビジネス上も非常に重要になってくる車両利用、だからこそ備えて備えすぎな事は無いという観点で、改めて準備、見直しをしていただく事をおすすめします。
備える。という事は現状とあるべき姿のギャップを明確にすることが最初のステップだと考えます。そのため、運転手の状態、車両の状態、周辺環境などを把握する事が重要です。とはいえ、複数の運転手の行動を集約して管理する事は非常にハードルが高く、業務量も膨大になるのは事実です。対策として、管理ツールの導入をご検討頂く事も一つの対策では無いかと思います。運転手が自身の体調や、車両の状態を報告しやすい仕組み、報告内容を管理者が確認、整理しやすい仕組み、こういった仕組みを取り入れることで、企業としてあるべき姿を目指したい。そう考えます。
上記のような内容にお困りであれば、もしかするとお力になれるかもしれません。サービス導入の支援はもちろんですが、車に関わるサービスを提供する会社として、お力になれることもあると思います。もし、少しでもご興味があれば、下記からお気軽にお問い合わせ頂けましたら幸いです。
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