2024年5月群馬県伊勢崎市で起きた大型トラックによる死亡事故。3か月経った8月に原因が飲酒運転だったとして運輸業界に大きな衝撃を与えました。同月28日には県内の3か所の幹線道路でトラックを対象とした飲酒運転の取り締まりも行われています。この事故により、管理体制に対する不信感が高まり、企業に対する社会的責任が厳しく問われています。

これらの観点から今回は“社用車管理の重要性”について考えてみようと思います。

社用車管理が重要な理由

事故防止

　社用車管理を行うことで車両トラブルによる事故を防ぐことができます。車両の点検や整備を定期的に行うことが、車両異常や部品消耗の早期発見につながるためです。

　また、従業員（ドライバー）に対する健康管理や安全運転指導による意識改善も事故を未然に防ぐために欠かせません。

コスト管理

　車両は会社にとって資産であるため、定期的なメンテナンスや使用状態の把握を行う必要があります。また、車両の維持費やガソリン代、法定点検費用、整備費、保険料など運用する上でのコスト管理も重要です。

　さらに、従業員の運転を管理することで、業務上適正な車両台数の見直しにも役立つでしょう。

法的責任

　車両の保険、点検、税金などの法令を遵守することで、法的なリスクを回避できます。違反による罰金や営業停止のリスクを減らすことができます。

　従業員が車両事故を起こした場合、運転者である従業員だけでなく会社にも責任が発生します。事故によって会社は社会的信用を失い、経済的損失も発生するリスクがあるのです。

社用車管理における主な業務

　社用車管理を行う上で重要な役割を担うのが「安全運転管理者」です。社用車を一定台数以上使用している場合は、道路交通法により安全運転管理者を選任する義務が定められています。

　この制度を安全運転管理者制度と言い、詳しくはこちらの記事をご覧ください。

『私が担当に！…大丈夫です、ご安心ください』安全運転管理者の役割とは？抑えておきたい基礎知識

それでは実際に行う業務について詳しくみていきましょう。

人の管理

社用車を運転するドライバーに対して、以下のような管理を行います。

• 運転日報の作成
• 安全運転教育の実施
• 運転免許証の更新期限
• 点呼の実施
• アルコールチェックの実施

車両の管理

ドライバーが安全に運転できるよう、車両自体の管理も必ず行う必要があります。

• 車両管理台帳の作成
• 自動車保険（自賠責・任意保険）の加入・更新
• 車検や定期的な点検・整備
• 自動車税の納付

記録類の管理

社用車を管理する上で以下の記録は適切に管理・保管しましょう。

• 運転日報
• 日常点検記録
• アルコールチェック記録

社用車のメンテナンス管理はFLEETGUIDEにお任せ

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まとめ

　飲酒運転は、当事者である従業員だけでなく、所属する会社にも甚大な損失をもたらす可能性があります。伊勢崎での飲酒運転事故を通じて、社用車管理の重要性が再確認されました。企業は、飲酒運転を防ぐための教育やポリシーを実施し、安全運転を徹底することが求められます。

　また、車両の管理やメンテナンス、事故後の対応策を整備することで、事故のリスクを最小限に抑え、企業全体の安全性を高めることができます。社用車管理の強化は、企業の信用を守り、社員や社会全体の安全を確保するために不可欠です。

　この機会に企業の社用車管理体制を見直してみてはいかがでしょうか。